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相続実務士 曽根 恵子(そね けいこ)
【相続実務士】の創始者として1万4,500件の相続相談に対処。(株)夢相続を運営し、感情面、経済面に配慮した”オーダーメード相続”を提案。”相続プラン”によって「家族の絆が深まる相続の実現」をサポートしている。出版書籍53冊、累計39万部出版、TV・ラジオ111回出演、新聞・雑誌取材協力425回、セミナー講師実績500回。(2019年5月時点) https://www.yume-souzoku.co.jp

今回は、Sさんが相続した空き家の実家を売却することを決断して資産の組み替えに成功した事例をご紹介します。

誰も住まない空き家の実家は金食い虫

 Sさんの父親は一昨年亡くなり、土地、建物などは長女のSさんが相続しました。2人の妹には現金を相続することで円満に手続きはできています。
 Sさんは父親とは同居をしておらず、独身のため一人暮らしです。高齢になった父親の世話をする必要もあり、父親が80代になってからはフルタイムの仕事をすることはできませんでした。母親は20年も前に既に他界しており、妹2人は嫁いで離れたところに住んでいるため、比較的近くに住み、独身のSさんが父親の世話を引き受けたのです。
 父親が亡くなったとき、相続財産のなかで大きな割合を占める自宅不動産をどうするかが課題でした。自分の住まいとは離れているため、父親が亡くなったからと言っても、もう住むつもりはありません。そうなると、住まない実家を所有していても収益もなく、固定資産税などの税金が掛かるだけです。

[対策1]空き家の実家は売却

 相続した実家の建物を壊してアパートを建て、不動産収入を得る事も検討しましたが、なにより、自分の住まいと離れていることから、思い切って売却して、立地のいい地域で収益不動産(賃貸マンション)を購入する事を提案しました。
 実家は閑静な住宅街にあり、土地は180坪ほどあります。幸い、二方が道路に面した整形地なので、建て売り住宅に適しています。そうした好条件が幸いし、ほどなく売却ができました。

[対策2]2つの区分マンションに分けて賃貸

 賃貸経営は、ひとつにまとめるよりは、分けた方がリスク分散ができます。また、将来の相続で2人の妹に分けるときも、二つの方が分けやすくなります。
 そこで、立地を変えて、ほぼ同程度の2つの区分マンションを購入し、それぞれ賃貸しました。物件を選ぶときは、駅に近く環境もよいこと、売却するにも流通しやすい価格帯にすることなどを基準にしました。

 Sさんは60代ですので、これから仕事を探すことは難しいため、その代わりに父親から相続した自宅を資産組み替えすることで、毎月、安定した賃料を得ることができ、生活の基盤も確保できるようになりました。

[対策3]生命保険の非課税枠を活用する

 Sさんの相続はまだ先だとしても、今後、家賃が貯まっていくことを想定すると、さらに節税効果を高めたほうがよいため、相続した有価証券のうち1000万円を換金し、500万円の保険、2口に入りました。それぞれの妹を受取人としています。これで生命保険の非課税枠1000万円が使えることになり、節税になります。

 Sさんは、以上の対策により、空き家をかかえ、生活費として預金を切り崩していくような不安から解消され、毎月安定した収入を得るようになったことで、落ち着いた生活を取り戻すことができたのです。

以上の相続税の節税対策によってSさんが相続するときの税額は820万円から0円に

[Sさんの財産状況(父親からの相続時)]

○Sさん(女性・60才代) ・職業 無職
○家族関係  長女(本人)、妹2人
○財産の内容 空き家の実家(評価額7600万円)、預金(900万円)、有価証券(1800万円)

Sさんが相続するときの相続税予想額(相続人:妹2人想定)

[対策前]

○相続財産 1億300万円(空き家の実家+預金+有価証券)
○基礎控除(相続人2人) 4200万円
○課税価格 6100万円
○相続税予想額 820万円(①)

[対策後]

○空き家を売却 −7600万円 ※費用、税金は売買代金より充当
○賃貸マンションの購入 +2280万円 ※空き家の売却資金で2物件購入(評価額は時価の30%程度)※賃貸マンションは購入価格ではなく相続税評価額が課税対象となる
○生命保険に加入 −1000万円 ※有価証券を生命保険に、非課税枠
○対策後の相続財産 3980万円(1億300万円−7600万円+2280万円−1000万円)
○基礎控除(相続人2人) 4200万円
○課税価格 0円
○相続税予想額 0万円(②)

【節税額】 820万円(①-②)

相続した不動産は守るより価値を上げて残すことが大切
〜資産の組み替えのポイント〜

[土地を売却して建物に換える]

 多くの土地や大きな土地を所有する場合、そのままでは節税対策はできません。土地の一部は売却して、売却代金で建物を建てたり、賃貸マンションを購入したりして、収益を上げられる不動産に組み換えていくことで節税になるのです。
 たとえば、古アパートを所有しているが、賃料が安く、収益が上がらなくなった場合は、売却して、駅近郊の収益物件を購入することで、収益も改善されます。

[所有他の立地を変えるために買い替え]

 所有している土地が賃貸事業に適していないこともあります。賃貸にするのであれば、最寄り駅からの距離が徒歩10分程度であることが第一条件です。周辺の住環境なども重要になりますが、所有地だけにそうした条件は今から選べません。
 賃貸事業をするのであれば、適地であるかそうでないかを冷静に判断し、適さないとわかれば、その土地を売却して、別の方法で賃貸事業をするようにします。これが資産組み替えです。
 賃貸するのであれば、最寄り駅から近いことや周辺の環境や立地のブランドなどを選択基準とするようにすると事業として成功しやすくなりますし、もしも売却したくなったときにも有利になります。

 以上のように、誰も住まない空き家の実家を相続しても、そのまま持ち続けたのでは収益は生まれず、むしろ固定資産税や維持費の持ち出しとなり、プラスの財産にはなりません。売却して資産の組み替えをしてこそ収益も得られる財産となり、なによりも今後のSさんの生活を支えてくれます。
 また、Sさんが妹2人に相続するときのことまで考えてしっかりと対策すれば、Sさんが相続するときには相続税額を0円にすることも可能となります。

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曽根恵子

相続実務士
曽根恵子(そねけいこ)

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