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住宅コンサルタント 野中 清志(のなか きよし)
株式会社 オフィス野中 代表取締役。大手マンションディベロッパーの営業を経て、ワンルームマンションディベロッパーにて執行役員を歴任。2003年に株式会社オフィス野中を設立。 「お客様の立場に立った購入アドバイス」を実践し、不動産の豊富な知識と業界30年の経験を活かしたコンサルティングをおこなう。

 マンション投資を考える上で、立地の選定は特に重要となってきます。
建物や設備は管理状態の良し悪しによって変わりますが、時間の経過とともに劣化していきます。しかし、物理的な立地条件は時間によって劣化することはありません。むしろ、街の開発等によって利便性が高まり「優化」することもあります。

 もちろん都心部やターミナル駅周辺、有名なブランド商業地などのいわゆる一等地を選べば、将来的には資産価値や賃貸需要なども安定しますが、現在、首都圏は再開発が加速しており、ワンルームマンション投資にふさわしい立地が拡大しています。

 地価においては2020年の東京五輪を控えて、東京都心部を中心に上昇しています。特に商業地の地価上昇率が高くなっています。
 ワンルームマンションは多くの場合商業地域に建設されるので、商業地域の地価上昇がマンション価格に影響を与えています。

基準地価/地価変動率の推移

  住宅地 商業地
  2016年 2017年 2016年 2017年
東京都 +1.5% +1.8% +4.1% +4.9%
東京都区部 +2.7% +3.3% +4.9% +5.9%

<国土交通省「平成29年都道府県地価調査」>

 2017年の基準地価(7月1日現在)を見ると、東京都中央区の「銀座」では、「GINZA SIX(ギンザシックス)」の開業など再開発の進む銀座6丁目で地価が前年比20%以上も上昇。基準地価が16年連続日本一の銀座二丁目の「明治屋銀座ビル」地点では17.9%の上昇のほか、新宿、渋谷などを始め各地で地価上昇率が高くなっています。

2017年基準地価に見る地価上昇率上位地点<東京圏・商業地>

東京圏・商業地
順位 基準地番号 都道府県 基準地の所在地 平成28年基準地価格 平成29年基準地価格 変動率
円 / ㎡ 円 / ㎡ %
1 中央5-14 東京都 中央区銀座六丁目4番13外 22,500,000 27,400,000 21.8
『銀座6-8-3』
2 中央5-13 東京都 中央区銀座二丁目2番19外 33,000,000 38,900,000 17.9
『銀座2-6-7』
3 中央5-5 東京都 中央区銀座七丁目5番2外 5,900,000 6,930,000 17.5
『銀座7-11-14』
4 新宿5-1 東京都 新宿区歌舞伎町一丁目18番11外 5,030,000 5,800,000 15.3
『歌舞伎町1-18-9』
5 渋谷5-8 東京都 渋谷区千駄ケ谷五丁目32番5外 5,300,000 6,090,000 14.9
『千駄ヶ谷5-32-10』

<国土交通省「平成29年都道府県地価調査」>

 マンション価格が上昇すると相対的に利回りが低下しますが、世界的な金融緩和、株価の上昇を背景に潤沢な投資資金が東京都心にも流入し、価格上昇にも関わらずワンルームマンションは販売が好調のようです。
 森記念財団によると、世界の都市総合力ランキングでは、ロンドン、ニューヨークについで東京が第3位となっています。
 都心部のマンションは価格が上昇してもロンドンやニューヨークなど国際的な不動産価格水準と比較すると、まだまだ割安感があると言えます。

 一方、価格上昇を回避するためにマンションの発売立地は少しずつ都心から離れる傾向も出ています。地価上昇は都心部から周辺部にも広がってきており、マンション価格の上昇が周辺部に広がっています。こうした傾向を受けて、発売立地は都心部から都心周辺部、川崎、横浜などと多様化してきています。不動産の希少性・資産性が高い都心部の立地から、利回りのバランスがよい都心周辺部などさまざまな立地に発売されるようになってきました。
 ではこうした中から、将来有望な立地条件を見て見ましょう。

将来有望な立地条件

 将来有望な立地条件には様々な要素がありますが、基本的に最も重要な条件は供給戸数が限定的で最寄りの駅の乗降客数が大幅に減少しないで、なおかつ街の発展性があり、交通アクセスが良い事となります。

都心ターミナル駅及びその沿線

 都心部のターミナル駅周辺は利便性も高く、地価・マンション価格も上昇しています。こうしたエリアには大きい企業が集積しており、安定した賃貸需要が見込めます。
 またターミナル駅へ1本でいける路線の沿線も人気があります。
 山手線のビッグターミナル、池袋、新宿、渋谷、品川、東京、秋葉原、上野などの駅にアクセスしやすい場所が特に人気があります。都心に直通の路線の沿線は利便性も高く人気があります。
 距離的には川崎や横浜、城東、城北地区など都心に近いエリアも有望と言えます。

ブランド力のあるエリア

 住宅を選ぶ際に地域のブランド性というものも大きな付加価値のひとつとなります。なぜならブランドエリアと言われる地域は古くからの住宅街が広がり、駅周辺の成熟度が非常に高く、まとまったマンション用地が出現する確立が極めて低いと言えるからです。
 特に女性においてはブランド力のある街は男性よりも魅力を感じる傾向にあるようです。

外資系ホテルの進出するエリア

 近年はワンルームマンション用地がホテル業界とバッティングし地価も上昇傾向となりつつありますが、特に外資系ホテルの進出するエリアは地価上昇に対する影響力が極めて高くなります。
 一例を挙げると、2003年に品川駅の港南口に「ストリングスホテル東京インターコンチネンタル」が開業し、周辺の地価・不動産相場が一挙に上昇しました。今後も多くの外資系ホテルや国内の大型ホテルなどが開業を予定しており、そういった周辺の立地は狙い目となります。

再開発の見込まれるエリア

 再開発を促進し、外資系企業の誘致などを推進する「都市再生緊急整備地域」が都内の主要エリアや横浜や川崎などが指定されており、こういったエリアは、今後将来性も高い地域として着目する必要があります。なぜなら、これらのエリアは大幅な就業人口の増加が見込まれるからです。
 また都心部などでは「国家戦略特区」「アジアヘッドクォーター」などでも国際競争力の向上や外国企業誘致などのプロジェクトが推進されています。
 山手線の主要ターミナル駅などでも再開発が加速しており、周辺や沿線上の不動産の資産価値も上昇することも予想されます。

新線・新駅の建設されるエリア

 新線や新駅など鉄道インフラの整備は不動産の資産価値に大きな影響を与えます。
 今後の例ですと、山手線の「品川」駅と「田町」駅の間に品川新駅(仮称)が建設され、2020年には暫定開業を迎えます。
 新駅が建設されると、その周辺のエリアが「駅前」となり、利便性が飛躍的に向上、不動産の資産価値も上昇します。
 品川新駅(仮称)では駅前の大規模再開発も予定されており、周辺の不動産相場に与える影響も大きくなると予想されます。
 また上野・東京ラインなど、中・長距離列車の利便性の向上の認識が広まれば、常磐線・高崎線・宇都宮線沿線などでも住宅需要が増加するのではないでしょうか。

訪日客が多く訪れるエリア

 訪日外国人の数が増加しています。日本政府観光局の発表によると2016年の訪日外国人客数(推計値)は2,403万9,000人、前年比21.8%となり過去最高となりました。こうした訪日客は来訪地での消費額も大きく、商業地の地価にも大きな影響を与えます。
 また浅草や上野など伝統のある観光地や、ITの街・秋葉原、銀座をはじめ東京駅周辺や新宿、渋谷などの商業地も訪日客が多く訪れることもあり地価も上昇しています。
 米国の大手旅行誌「コンデ・ナスト・トラベラー」では世界都市の魅力ランキングで東京が2年連続1位になるなど、旅行先として世界一人気がある都市と言えます。今後政府では訪日客を2020年には4,000万人とする目標をたてており、訪日客の訪れるエリアの商業施設や宿泊施設などの需要も高まります。

 小池都知事は東京の「国際金融化」構想を進めており、金融とIT(情報技術)を融合したフィンテックの発展にも期待を寄せています。東京五輪に向けて再開発が進みインフラも整備され、国際的にも東京の知名度が上がってきます。
 東京を中心にその周辺部などでも資産価値が上昇してくるエリアが多くなってくる可能性もあります。
 以上のようにマンション投資の立地のポイントは様々な要素がありますが、列記したエリアのど真ん中に購入するのもいいですが、そのようなエリアに程よい時間でアクセスできるエリアもいいのではないでしょうか。
 マンションの立地のそれぞれの特性を理解して、上手なマンション経営を行いたいものです。

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