第5話「⼀難去ってまた・・・今度は妻の⼤反対!!」

「セミナー?そんなの聞いてない!」~PM22:00 帰宅した翔太~
翔太: ただいまー!
汐里:シーッ!いまやっと、蓮が寝たところなの。
翔太:(小声で)ゴメン。もうとっくに寝たかと思ってた。
汐里:今日はぐずっちゃってなかなか眠らなくて・・・遅くまでおつかれさま。ご飯まだでしょ。
翔太:うん。ありがとう。
~ダイニングにて、あたため直したおかずを食べる翔太と、向かいに座る汐里~
翔太:そっちはご飯食べたの?
汐里:さっき蓮に食べさせる時につまんでたから。それより、仕事忙しいんだね。
翔太:いや・・・今日はちょっと仕事じゃなく、行きたいところがあってさ。
汐里:え、どういうこと?
翔太:こないだ渋谷で見かけた、マンション経営のセミナーってやつ。あれに予約して行ってみたんだ。
汐里:(顔色が変わる)セミナー?・・・そんなの聞いてないんだけど。
翔太:(ヤバい・・・地雷ふんじゃった?)や、まあとくに言ってはなかったけど・・・なんかマズかった?
汐里:私に時短でお迎え行かせて、自分は仕事ならまだしも、セミナー・・・ってどういうことよ。
翔太:いや、こないだも話したけど、生命保険の代わりにもなるし、考えてみてもいいんじゃないかなと思って。
汐里:時短で仕事を片づけるのって段取りがすっごく大変だし、職場でも気を遣うのに、自分はセミナー・・・。
翔太:(ますますマズイ雰囲気・・・)ちゃんと伝えてなかったのはゴメン!でも、家計の話をする上でも大事だと思ったからさ。
汐里:(すでに聞いていない)こっちは仕事のあとも、ノンストップでご飯の支度して蓮に食べさせてお風呂入れてあやして寝かしつけてクタクタなのに・・・仕事が終わったんなら、ちょっとでも早く帰ってきて手伝ってよ!
「マンション経営なんて、ぜったいムリでしょ」
汐里:・・・まったく、遅くまで仕事おつかれさま、なんて言った自分がバカみたい!
翔太:ごめん!そんなに怒ると思わなかったんだ。セミナーも、家族のためになるかと思って行ったから。
汐里:それがよく分からないんだけど。どうしてマンション経営が家族のためになるのよ?
翔太:この間から話していた生命保険の話あるだろ。団信が生命保険の代わりになるって。
汐里:それは聞いたけど、マンション経営なんてぜったいムリでしょ、って話で終わってたはずじゃない。
翔太:マイホームもまだなのに、って話だろ。
汐里:そうよ。いつかはやっぱり家を持ちたいから、今からローンなんてかかえられない。
翔太:もしかして汐里は、マイホームを買ったときに、2重にローンを払うことになるのを心配してるの?
汐里:そりゃそうでしょ。マイホームのローン返済は、いまの家賃分を充てれば、金額はそう変わらないとしても、さらにもうひとつローンなんてムリだよ。蓮の教育費だってこれからかかってくるのに・・・。
翔太:それなんだけどさ。マンション経営、毎月の負担はほぼ無いって言ったらどうする?
汐里:ええ~?そんなウマい話ないでしょ。
翔太:しかも、毎月数万円はかかるって覚悟している生命保険料が、1万円ちょっとで済むとしたらどう。
汐里:う~ん意味がよくわからないけど・・・だまされてるのかなって思う。
翔太:正直だなぁ(笑)。実は俺もそう思ってたけど、だからこそ今日、セミナーに行ってみたんだよ。
汐里:なによその言い訳・・・でも、どういうことなの?

「月1万円ちょっとで、もしもの時の備えになるの?」
翔太:ちょっとこれ見てみて。(資料を取り出す)
汐里:なにこれ。あ、豊久様ってなってる。・・・もう見積りまでもらってきたの?!
翔太:違うって。こういうのパソコンでざっとシミュレーション※できるから、試しにやってもらっただけだよ。
汐里:そうなのね・・・あれ、大崎のマンション? 翔太の職場の近くじゃない。
翔太:ああ、たまたま、いま販売中の物件で計算してもらったんだけど。あの辺って再開発で人気が上がってるし、駅ビルとかお店もたくさんできてるからね。分譲のタワーマンションもどんどん建築されてるよ。
汐里:東京のどこにでも行きやすいしねぇ。空港も近いし・・・確かに、独身でもっとお給料が良かったら、住んでみたかったかも。
翔太:そうそう。セミナーでも言われたけど、やっぱりマンション経営は物件選びが大事なんだって。築年数が経っても家賃が下がらない、都心の駅近物件がオススメらしい。
汐里:なるほどね・・・でも、物件価格が約3,000万円!とても無理だよこんなの。
翔太:よく見てみて。月々の家賃収入が109,500円入るから、ローン返済額とほぼ相殺できてるだろ。
汐里:修繕積立金と管理費を払っても、月々の支払いは12,497円か・・・。
翔太:そうなんだ。で、購入したら団体信用生命保険に加入することになるから、考えようでは、生命保険料が12,497円で済むって計算なんだよ。
汐里:月1万円ちょっとで、もしもの時の備えになるの?
翔太:同僚のBも言ってたけど、団信は生命保険みたいに特約もつけられて、保障もかなり手厚いんだ。
汐里:そうなの・・・?
翔太:それに、考えたくないけど、もし僕に何かあった時に、ローンの残債はなくなる。つまり、せめて汐里と蓮にマンションを遺してあげられるって思ってさ。
汐里:そんなことまで考えてくれてたんだ・・・。
※THE PREMIUM CUBE G 大崎 F1タイプの場合
物件価格3,320万円、35年ローン(金利1.65%)、初期費用100万円でシミュレーション
~第6話につづく~