
- 不動 智夫 (ふどう ともお)
- 34歳、メーカーの開発職。神奈川県F市に実家があり、定年退職した両親も健在。結婚3年目の妻と、都内の賃貸マンションにふたり暮らし。趣味は大学時代の友人たちとたまにキャンプに行ったり、渓流釣りをしたり。カメラやマウンテンバイクも好き。30代のうちに東京マラソンに参加してみたいが、最近運動不足で少し太ってきたのを気にしている。のんびりした性格。
- 不動 晴美 (ふどう はるみ)
- 31歳、広告代理店の営業職。もともと智夫と同じメーカーの営業だったが、最近、希望していた広告業界への転職を果たした。実家は東北だが大学から東京暮らし。趣味は旅行と料理で、週末は夫婦共通の友人たちを呼んで腕をふるう。美味しいものを食べに行くことや、お酒も好き。機械には弱いがスマホでの写真撮影には自信があり、Instagramによく料理の写真をアップする。明るく社交的で、はっきりした性格。
- 地主 富美子(じぬし ふみこ)
- 晴美の母。東北にて耕平とともに農家を営む。おっとりした雰囲気だが町内会や婦人会の役員もこなす社交家。晴美の姉がよく連れてくる孫たちと会うのが一番の楽しみ。晴美にも子どもができたら世話と称して東京に遊びに行くのを密かに心待ちにしているが、口には出さない。
第10話「ローンで購入するってことは、低金利の今が買い⁉」
- 「あなどれない、金利の違い」~引き続きお盆休み中 朝9:30 地主家(晴美の実家)の居間~
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あ~美味しい朝ごはんだった。やっぱり空気がいいところはメシも旨いね。
そうねぇ、実家にいた頃はなんとも思わなかったけど、田舎の朝ごはんも、たまにはいいわね。
そう言ってもらえると嬉しいわねぇ。さあ、スイカもお上がんなさい。
あっ、ありがとうございます!
そういえばお父さんは?
もうとっくに畑に行ったわよ。ところであんたたち、投資用マンション買うんだって。
いま検討中なんです。
まずはマイホーム、って時代じゃないのね… まぁ、時代も違えば、こっちと東京じゃ住宅事情も違うしねぇ。
マイホームって言えば、この家ってローンで買ったんでしょ。もう返済って終わってるの?
そうね。お父さんの定年までに返せるように、確か30年ローンで組んでたからね。
ローンは銀行で組んだんですか?
そのころは銀行の個人向けの住宅ローンは金利が高くてね。住宅金融公庫と農協で借りたんじゃなかったっけ。
金利って、いくらくらいだったの?
う~ん、6%だか7%だったかな。
えっ、そんなに⁉
そっか、当時はバブルだったから…。
今って金利はいくらくらいなの?
確か、持ってきたノートパソコンに、不動産会社にシミュレーションしてもらった表が入ってたよね。
(ノートPCを持ってきて開く)…あった。ここでは1.65%で計算してるわね。
そんなに低くなってるの⁉ 返済金額もぜんぜん違うじゃない!
そういえば金利って、1%違うといくらぐらい返済額が変わるのかな?
えっと…あ、返済額シミュレーションができるサイトがあるよ。分かりやすいように、3,000万円で、金利1%と2%の場合で比べてみるわね。(パソコンのキーボードをたたく)
どうなった?
えーっと、借入金が3,000万円でボーナス払い無し、返済方法は元利均等返済、返済期間は35年、金利タイプは変動金利として…、金利1%だと総支払額は3,500万円ちょっとね。で、金利を2%にすると…、うわっ、4,100万円超えるわね。
…すごい、600万円以上も違うのか!
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- 「低金利って言うけれど…」
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不動産会社の人も、「低金利の今はチャンスですよ」って言ってたもんねぇ。
それくらいの金利だと、月々の返済額はどのくらいなの?
投資用マンションは家賃収入を返済に充てられるので、月々の返済っていうお金はほとんどかからないんですよ。
そうのなよ~。しかもプラス収支が出る場合もあるんだから!
へぇ、いいわね。でも入居してくれる人が必ず見つかるとは限らないんでしょ?
僕たちもそこが最初は心配だったんですが、サブリースというのがあって…。
手数料を払って入居者の募集から管理まで全部お任せで、空室の時も家賃は保証されてるのよ。
そうなの⁉すごくいいじゃない!
やっぱりそう思います?
でも、空室リスクはないとしても、金利ってずっと低いままなのかな?
確かにそれはあるわね。
金利が変わっても影響を受けない、固定金利というのもあるみたいだよ。
ふ~ん、いまが低いんだったらそっちの方が有利な気もするけど。
でも、変動金利のほうがもともとの金利が低く設定されているみたい。銀行によっては0.5%くらい違うよ。
さっき1%で何百万と違ってたんだから、0.5%でも大きいわね。
それに金利が高くなるってことは景気が良くなってるってことだから、収入になるお家賃が上がるかもしれないというメリットもあるのね。
確かにね。なんにせよ繰り上げ返済で、将来のリスクはなるべく減らしていった方が無難だな。
頑張ってね。(スマホを取り出して)あ、お父さんからそろそろ戻るってメールよ。あんたたちも新幹線の時間ね。駅まで送ってあげるから。
あっお母さん、スマホ持ってるの⁉
そうなのよ~。お父さんは気付いてないんだけど。もちろんFacebookもインスタもやってるわよ。
お父さん、ブログ始めたって自慢してたのに…。
そんなものなんですかね…。
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- 「やっぱりタイミングが大事」~帰りの新幹線の車中~
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おつかれさま。帰省付き合ってくれてありがとね。
メシも旨いし楽しかったよ。不動産投資の話もできたしね。
やっぱり、いま金利も低いし、タイミングが「来てる」んじゃないかな?
確かに僕もそう思う。でも、大丈夫かな?僕たちちゃんと働いてるけど、ローン通らないなんてことないよね?
収入的には問題ないって、福家さんも言ってくれてたじゃない。
でも、銀行の審査とかさ…。
心配性ねぇ。
ここまで色々考えて、銀行の審査で落ちた、なんてなったら心が折れそうだ…。
それは大丈夫だと思うよ。
なんでそう言えるの?
確か、提携してる金融機関がいくつもあったよ。金利や条件も違うから、その中から私たちに合うものを提案してくれるって言ってたはず。
…そっか。万が一どこかで審査が通らなくても終わりってことじゃないのか。いや~安心した!
あと、私たちが見に行ったところは、売主物件だったはず。
それってなんだっけ。
もし福家さんのところの不動産会社が仲介で、売主が別にいる場合は仲介手数料がかかるのよ。
それっていくらくらい?
確か、3,000万円の物件の場合で100万円くらいって言ってた。
それは大きいね!
…トモ君、ぜんぜん聞いてないのね(苦笑)。
いや、思い出してきたよ!やっぱり今はチャンスなんだよ!
調子いいわねぇ。でも、東京戻ったらもう一度福家さんに連絡とってみようか。
そうだね!
~第11話につづく~「最後の決め手は、安心できるアフターフォロー」
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第1話「将来どうなるの?そろそろ本気で考えないと」
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第2話「不動産投資って、資産家たちがやるものだと思ってた」
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第3話「参加して分かったことがいっぱい。マンション経営セミナー」
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第4話「どんな物件がいい?まずは自分たちで考えてみよう」
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第5話「ところで、マンションの管理って誰がやるの?」
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第6話「個別相談で疑問をぜんぶ聞いてもらおう」
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第7話「実際に販売中の物件を見に行ってみよう」
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第8話「夫の覚醒?!家族のためにもマンション経営を」
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第9話「相続に強い?ワンルームマンション経営」
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第10話「ローンで購入するってことは、低金利の今が買い⁉」
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第11話「最後の決め手は、安心できるアフターフォロー」
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第12話「やろうと決めたら今すぐできる マンション経営」