
マンション投資でよくある4つの失敗理由と成功につなげる2つのポイント
投資において重要なことは、安定して収益を得ることです。マンション経営マンション経営も同じで、利回りの高いハイリスクな投資よりも、安定した収益を目指す堅実な投資をしましょう。マンション経営は長期的な視点で考えるべきで、目先の取得価格や利回りばかりを気にすると失敗してしまうことがあります。
今回はマンション経営で失敗してしまう4つの理由と、失敗しないためのマンション選びの2つのポイントをお伝えします。
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ワンルームマンション投資は失敗しやすい?
ワンルームマンションの経営はリスクが低いといわれており、まずはそこから始める方も多いでしょう。
- ■初期費用・ランニングコストが安い
- ■家賃も安いため不況に強い
- ■競合する賃貸物件が少ない
などのメリットがあるため、一見不動産投資初心者におすすめな投資に見えます。
しかし、利回りが低いという大きなデメリットがあるため、万が一空室が出たり、賃料を下げたりすると、赤字に陥る可能性も充分にあります。
また、現在、ワンルームマンションがどんどん建設されている地域では、供給増により、ワンルームの需要は将来減ると考えられ、ファミリータイプのマンションの方が安定した収益を期待できるかもしれません。
マンション経営は、安易に投資先を決めるのではなく、こういったこと踏まえて、慎重に臨のが成功のポイントです。
マンション経営に失敗する理由①中古物件で高利回りの投資をしてしまう
一般的に投資物件の利回りは、高い方が大きな収益が期待できます。しかし、実際は高ければ高いほど良いというものでもなく、広告で表示された利回りだけで飛びつくと、思わぬ落とし穴に落ちてしまうことがあります。
物件の入居率が100%のときの想定利回りを示す「表面利回り」の計算式は、
「表面利回り(%)=年間賃料÷物件価格×100」です。
例えば、年間賃料が120万円で物件価格が1200万円のマンションであれば、その表面利回りは
120万円÷1200万円×100=10%
と、なります。
これと同じ物件をもし600万円で手に入れることができれば、表面利回りは
120万円÷600万円×100=20%
となり、同じ投資金額に対する収益率には2倍の差が生じます。
表面利回りの計算式を見ると分かりますが、利回りを高めるためには、
- ■年間賃料を上げる(賃料を高くする)
- ■物件価格を下げる(物件を安く取得する)
このどちらか、あるいは両方が必要です。立地の相場より高い賃料では、借り手を探すのが難しくなるため、物件をより安く取得することが、利回りを高める現実的な方法といえるでしょう。
そのため、価格が安く利回りの良い中古マンションを、投資物件に選ぶ投資家が少なくありません。
しかし現実は、そう簡単なものではありません。
築年数が経過した何の特徴もない古いマンションは、人気が低くなかなか入居者が入りません。入居が決まらなければ賃料はゼロです。つまり、理論上の利回りは高いものの、想定通りの収益が発生しないために失敗しやすくなるのです。「高い利回り」イコール「現実の高収益」とはならないと考えるべきでしょう。
マンション経営に失敗する理由②物件価格を優先して、立地面の将来性を見落とす
同じような築年数、間取りのマンションを比較検討する際、安易に価格の安い物件を取得した結果、失敗するケースも少なくありません。物件を安く買うことは不動産投資において重要な要素ですが、それと同時に物件の周辺環境の今後の変化も考慮すべきなのです。
例えば、現在、ワンルームマンションがどんどん建設されている地域では、供給増により、ワンルームの需要は将来減ると考えられ、ファミリータイプのマンションの方が安定した収益を期待できるかもしれません。
区役所や大きな施設の移転計画、ショッピングモールや交通アクセスの整備計画なども、将来の入居率に影響を与えるでしょう。
購入時に「50万円高い」、「100万円安い」というような価格だけで決めるのではなく、しっかりと立地面の将来性も調査をした上で判断して下さい。
マンション経営に失敗する理由3建物の老朽化について楽観的な見通しを持つ
築年数20年程度の中古マンションを安く取得して、数年後に「大きな失敗をした」と認識するようになるケースも少なくありません。それは、建物の老朽化の問題を甘く見ていたためです。
当たり前のことですが、建物は時とともに傷みます。自分だけが住んでいるのであれば我慢ができますが、マンション経営では不具合があった場合、入居者に対して修繕する義務をオーナーは負いますし、大規模改修や突発的な修繕にも対応しなければなりません。
例えば、購入して数年間は利回り10%程度だった中古マンションが、その後、修繕などのメンテナンスを怠ったため、入居者が入らず利回り5%以下になってしまう可能性もあるのです。
さらに、建物が老朽化するほど、将来的に維持費用が発生します。やがて、購入当初は想定しなかったほど低い収益率となり、さらに入居者たちが古い建物を嫌って引っ越せば、赤字になる可能性すら出てくるでしょう。
マンション経営に失敗する理由4 保証を信じて高金利の融資を受けてしまう
仲介の不動産会社による家賃保証があるため「長い目で見れば条件の悪い金利でも収益が見込める」と思いこむと、マンションの経営失敗のリスクは跳ね上がります。
家賃保証は、マンション購入当初につけた家賃分が継続的に保証されるものではありません。
空室を減らすために家賃を下げると、契約更新時に家賃保証の金額も下がるケースがあるため、ローン返済額が保証額を上回ることも少なくありません。
一般的に家賃保証の手数料は家賃の20%程度といわれています。
高すぎる、あるいは安すぎる手数料を提示された際にはすぐに気づけるよう、複数の不動産会社を比較し、適正額を確認することが、マンション経営を成功させるための重要なポイントです。
失敗しないマンション経営のポイント①利回りの低いマンションにも目を向ける
不動産投資・マンション経営で利回りが低いのはマイナスだと思われがちですが、実際のところ人気のあるマンションは物件価格が高くなるため、表面利回りは低くなる傾向にあります。
入居者に人気のあるエリアで今後さらに人気が高まりそうな物件ならば、マンション価格が高く利回りが低くても、投資先として検討してみるべきでしょう。
首都圏か地方都市かによって利回りの平均値は異なりますが、首都圏では3~6%程度、地方都市では6~8%程度という、利回りの低いマンションにも目を向けてみてください。もちろん、利回りが低いのが良いわけではありませんので、立地や周辺環境、競合物件の状況を見ながら、上記の数字から±1%の範囲を目安にしましょう。
失敗しないマンション経営のポイント②長期的には新築マンションへの投資が堅実
現在販売されている投資用の新築マンションは、販売会社が事前に綿密な調査をした上で人気エリアを選び、かつ収益性のシミュレーションをした上で建設しています。また、建築資材は常に進化しており、新築マンションでは、古い建物より耐久性が格段にアップしています。外壁、配管設備などの経年による劣化や故障なども少なくなっています。
新築物件に投資をすると初期費用は高いですが、その後の突発的な修繕・メンテナンスによる出費や入居者探しなどで悩む必要はなく、安定した継続的な収益を手にすることが可能です。
このように将来的な安定性を考えると、特に初心者の方にとっては、新築マンションの投資価値は高いといえるでしょう。
まとめ
販売価格が安く、表面利回りが高い中古マンションは、不動産投資家にとって魅力的に映ります。しかし、それこそがマンション経営に失敗する大きな理由かもしれません。最初の物件選びでは、目先のことばかりに捉われるのではなく、今後、数十年にわたり安定した収益を得られるかどうかという視点を大切にしてください。そうしたことから、初心者の方には新築マンションの経営がお勧めかもしれません。
(写真=PIXTA)
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